イギリスでのビザ申請:グローバルタレントビザへの切り替え【体験談】

海外留学・赴任の準備の1つの大きなステップがビザ申請ですよね?
わたしは夫のパートナービザで渡英してきましたが、
渡英前に2年間の Government Authorised Exchange visa を取得し(前回記事を参照)、更新のタイミングである今年(2025年7月)Global Talent visa に切り替えました

今回はイギリスで行った Global Talent Visa 申請の体験談について紹介したいと思います。前回よりもステップが多い申請になっていますので、注意点なども踏まえながら情報を共有できればと思います。
実際に申請を行った日本人の情報は多くはないと思うので、少しでも参考になれば嬉しいです。

目次

ビザ切り替えの経緯

夫は2年間のGovernment Authorised Exchange visaを取得し、研究を目的として2023年に渡英し現在マンチェスター大学に所属しています。また、3年間のfellowshipを取得しています。

まずはGlobal Talent visaに切り替えた経緯についてです。

Government Authorised Exchange visaを延長するという案もありましたが、受け入れ先の大学に確認したところ”新たにCoSを発行するためには一度帰国をしなければならない”とのことでした。しかも fellowship は残り1年のため、1年分しか更新ができません
その後もまだイギリスに滞在予定だったため、Government Authorised Exchange visa を延長するのは現実的ではないと判断しました。よって、別のビザへの切り替えが必要と考え、Global Talent visa へ切り替えることに決めました。

グローバルタレントビザ(Global Talent visa)とは?

最大5年間
sponsorがいらない
IELTが不要
・永住権獲得も可能(今後変わるかもしれない)
・パートナーも現地で就労可能

Global Talent visa(GTV)は上記のような特徴があり、非常に自由度の高いビザとなっています。しかし、その分申請のステップが多く、endorsement(イギリスが認めた機関からの承認)を得る必要があります。

現在新たなfellowshipを申請中ですが、仮に現地の大学に雇われることになっても問題ないので、是非とも取得したいビザだと考えました。(Skilled Worker Visa は IELT が必要になってくるので、可能なら避けたい。。)

GTV申請にあたり

グローバルタレントというとてもハードルの高そうな名前ですが、

  • academia or research
  • arts and culture
  • digital technology

のいずれかの分野で有望な人物であることを示す必要があります。権威ある賞(例えばノーベル賞とか)を受賞した人は直接申請ができるようですが、もちろんそうではないのでendorsementを取得する申請ルートとなります。
夫は「academia or research」分野で申請しました。
また、自分の分野を審査するendorsement bodyを選択する必要があります。夫は「The Royal Society」を選択しました。

そして、endorsementの申請方法にはいくつかのルートがあります。

How you apply depends on whether you:

  • have an eligible job offer as an academic or researcher
  • have an individual fellowship
  • have a research grant that is approved by UK Research and Innovation (UKRI)
  • are getting your application peer reviewed

GoV.UKより)

夫が現在取得している fellowship は上記の individual fellowship に該当していたのですが、受け入れ先の大学が雇用者にしかLetterを出せないということだったので、peer reviewed(通常の申請)で申請することとなりました。
individual felloshipを持っていれば、fast track endorsement という速い申請手段(1週間くらい?)で申請が可能でした。(peer reviewed以外の3つはどれも速いみたいです)

よって、今回はイギリス滞在中に「academia or research」分野でpeer reviewedの申請方法でGTVを取得するまでの流れをご紹介したいと思います。

ビザ申請・切り替えを行う際は、条件を満たしていると思っていても受け入れ先が無理 or 申請には条件があるということがあるので早めの確認が必要です!

申請方法とスケジュール

① Stage1(endorsementの申請)

オンラインでendorsementの申請をしていきます。
個人情報や取得している資格、論文(最大10個まで)、賞(最大5個まで)、fellowshipなどを記入してきます。また、グローバルタレントとして自分が相応しいというpersonal statementを7000字以内で記入する必要がありました。この申請の中で恐らく一番大変な内容だと思います。ボスにも添削をもらいながら作成したそうです。

申請情報の記入が全て終われば、endorsementの申請費用を支払います。£561でした。
オンライン申請が完了したら、指示に従いendorsement bodyに必要資料とチェックリストを送ります。

  • CV
  • 推薦状(a letter of recommendation from an ‘eminent person’ living in the UK who knows you and your work)

必要資料は上記の2点です。
CVには、education、職歴、賞、fellowship、グラント、論文などをA4紙3ページ以内にまとめました。

ホームページでは結果が出るまで5weeksほどかかるとなっていましたが(fast trackは2weeks)、申請後のメールには最大8週間かかると書かれていました。
5/5に申請し、6/14に無事申請が通ったとのメールが届きました。Reference numberも受け取りました。

② Stage2(ビザの申請)

Stage1が通ったらStage2(通常のビザ申請のようなもの)をオンラインで申請していきます。
個人情報、travel history、罰則歴などを記入していきます。パートナーがいる場合は続けて入力していきます(わたしの分も入力してもらいました)。そして指示に従い以下のステップを進めます。

必要書類をアップロード

わたし達が提出した書類は以下の通りです。

  • パスポートのコピー(各々)
  • 戸籍謄本(翻訳)(婚姻関係の証明)
  • Endorsementレター(メールをPDF化して提出した)
  • 住所の証明(パートナーと同居している証明として、各々の銀行口座の明細書を利用)

お金の支払い

夫のVISA申請費用£205、私の分の申請費用£766(パートナーも全額支払う必要があります)。
2人分の4年分のIHS(イギリスの保険費用)£8280を支払いました。(£1035/年)とても高いです。。
オプションでPriority Serviceがありますが今回は使っていません。(イギリス在住で渡英の必要もなく、Stage1に通ればStage2の申請は問題ないとの話だったので)

ビザセンターの予約

2週間ほど先まで予約でいっぱいでしたが、最短で行くことが可能な日で予約しました。
パスポートと予約票、チェックリスト(申請後に出力される)を持参しました。(念のため提出した書類は全て持参しました。)
窓口で何かしらのチェックとパスポートのチェックが済んだら(パスポートはその場で返却されます)、指紋と写真撮影を行い、終了しました。

Priority Serviceを利用していませんでしたが、ビザセンターに行った12日後に申請が通ったメールが届きました
イギリス国内にいる人は結果が分かるまでに8週間かかるとなっていましたがとても早かったです。(イギリス国外の方は3週間)
eVISAのアカウントも更新されていました。ちなみにわたし達は、ビザ申請が通った日付がビザの開始日となっていました。前のビザ期限よりも前倒しで更新されました。

※早く申請が済めば前回のビザが切れるよりも前にビザが更新されることになります。また、GOV.UKのホームページには、ビザ申請中であれば申請結果が出るまで前のビザは延長されると記載されています。
前のビザの終了日で更新されるわけではなさそうなので、ビザの更新日を多少考慮して申請手続きをする必要があると思います。

まとめ

以上、イギリスで申請を行った Global Talent visa についてご紹介しました。

Global Talent visaは、sponsorがいらずIELTのスコアも必要なく最大5年間のビザが取得可能!

申請にはまずはendorsementを取得する必要がある!

ビザの更新・切り替えを行う際は、受け入れ先へ申請可能かの確認を早めに行うこと!

イギリス国外(日本など)から申請を行う方など個人の状況によって申請内容は異なると思いますが、一つの参考にしていただけると嬉しいです。

渡英時に取得したGovernment Authorised Exchange visaの申請についてはこちらの記事を参照ください。

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