イギリスのNHS出産事情【マンチェスターでの妊娠~出産まで➂】

みなさん、こんにちは。
わたしは昨年、イギリス・マンチェスターで第一子の娘を出産しました。

前回までの記事で、妊娠~38週目までの体験レポを書きました。
今回は、いよいよNHS病院での出産について書きたいと思います。
これからイギリスで出産予定の方にとって、少しでも情報の足しになると嬉しいです。

前回までの記事はこちらからご覧ください!

目次

【出産体験レポ】いざ、出産!

陣痛が始まり麻酔が効き始めてからの記憶がかなりおぼろげなので、夫から聞いた内容もかなりあります。

39週0日 AM8:00 破水

出産予定日まであと1週間あったので、最低1週間は猶予があるぞ!と思いのんきに過ごしていました。
ちょうど39週目の朝8時頃、まだベッドに寝転んでいたら急に「パチン」という音がして、水がドババーと漏れてくるのを感じました。急いで生理用オムツ(出産に向けて購入していました)を手にしてトイレに駆け込みました。
人によっては尿漏れか破水かわからない場合もあると聞きますが、ドバドバと漏れてきたのでこれは破水だ!と確信しました。仕事に行っていた夫に連絡し、病院に電話をしてもらったら(電話はいつも夫にお願いしています。。)「病院に来てください」と言われました。
仕事を切り上げてくれた夫とともに病院に向かいました。陣痛がきている訳では無かったので、無料の路上駐車に止めて病院までは少し歩きました。

お昼頃に病院に到着し、トリアージルームで問診と赤ちゃんの心拍を確認しました。その後別のトリアージルームに呼ばれ、心拍を経時的に確認していきました。
夫のメモによると、12時半ごろに最初の陣痛があったらしく、12-14分程度だったとのこと。わたしも徐々にきつくなってきた記憶です。大きくゆっくり呼吸をしたり腰を手で押したりして耐えていました。
15時30分に1回目の子宮口を確認して2cmでした。
どのタイミングかは忘れましたが、麻酔医からの麻酔説明のタイミングで電話で通訳者を介して説明を受けました。

デリバリーユニット

18時にデリバリーユニットに移動して、ガス麻酔を開始しました。ガス麻酔は効くのに少し時間がかかるため陣痛きたかな、と思ったら吸い始めないと間に合わなくて少しきつかったです。
19時に2回目の子宮口確認で4cmでした。

20時40分にレミフェンタニルの静注麻酔を開始しました。
23時に3回目の子宮口を確認して5cmでした。時々トイレに行くように促されましたが、踏ん張るのがかなりきつかったです。

24時に促進剤を開始しました。陣痛が規則正しくなるまで濃度を増加していったようです。
途中、陣痛の痛みが強まってきたのでレミフェンタニルの増量を希望しましたが、今の状態でもかなり傾眠傾向になっていたので、増量は少しリスクがあるからもう少し様子を見ましょうと言われました。ガス麻酔を使ってどうにか陣痛の痛みを乗り切っていました。

そして、25時20分にレミフェンタニルの投与量を増加しました。わたしは全く覚えていませんでしたが、酸素がつながれていた時もあったみたいです。

39週1日 AM3:21 出産

何時ごろかは覚えていませんが、赤ちゃんの心拍が低下して「Emergency!」となったみたいで医師などのスタッフがたくさん部屋に入ってきました。子宮口を確認すると全開になっていたので、急いで出産をさせることになりました。
一時赤ちゃんの心拍が落ち着きましたが、いきむと再度赤ちゃんの心拍が低下したため、吸引分娩で出産することとなりました。
まさか吸引分娩で出産することになるとは思っていませんでした。事前のmidwifeとの面談でも、「吸引分娩や鉗子分娩はレアケースだから、そんなに心配することはないわ。」と言われていたので。
子宮口が全開になるのも早かったし、赤ちゃんの心拍も低下しているという緊急な状況だったので、epidural麻酔を使うことはできなかったため、レミフェンタニル麻酔のまま早急に分娩することなりました。

会陰切開をして吸引分娩をしました。気づいたら赤ちゃんの頭が見え、すぐに全身が出てきてAM3時に無事に赤ちゃんが産まれました!
すぐにskin-to-skinをして間近で赤ちゃんの顔を見ることができました。Emergencyな状況になってから出産まではとても早かったみたいです。

その後は、会陰切開部分とそれ以外にも裂けてしまった部分があったので、縫合作業が行われていました。出産が終わった安堵感と麻酔も効いていたのであまり覚えていません。
縫合も終わって終了!かと思いきや。。。

止血確認をしたらまだどこからか出血していたみたいで、追加でまだ縫う必要がありました。しかも、その時レミフェンタニルは既に外していたので、ガス麻酔だけで縫うことになりました。。局所麻酔はしていましたが、さすがに痛すぎました!!!
スタッフに「(ガス麻酔を)吸って、吸って!」と言われてので、ひたすら吸っていました。麻酔というよりガスの吸いすぎで気が遠くなっていることで痛みを紛らわしている感じでした。
最初に対応していた医師と別のベテラン医師の2人でようやく終わったようでした。終わった後は放心状態で棒のように横たわっていました。
ですが赤ちゃんは産まれた時からとてもかわいかったです!もっとおサルさんみたいかと思っていました。
そうこうしている内に病室に移動するように言われ、「もう?!動けないよ!」となりました。
車いすを用意してくれたのでそれで移動しました。

出産後~退院

病室は4人部屋でした。うちの娘は比較的おとなしい子で、周りの赤ちゃんが泣いていてもそれに同調して泣くことはほとんどなかったです。産まれた時も泣き声は控えめでした。
わたしは母乳が中々出なかったので、ミルクも飲ませていました。事前のmidwife面談で、ミルクは病院が提供してくれると言っていたので持参していなかったのですが、「ミルクは自分たちで持ってきた方が良い」と言われました。言ってることが違うよ~と内心思いながら、でもミルクは提供してくれたので良かったです。
(ですが何だか申し訳なかったので、夜夫が一度自宅に帰った時に、ミルクは持って来てもらいました)

スタッフから退院についての話が中々なかったので、夫が聞いたら「明日退院だよ~」と言われました。聞かなかったら、言ってくれなかったのか?とちょっと驚きました。当日退院なのかとそわそわして待っていたのに!
夜中は同伴者は泊まることができないと言われたので、夫は一時帰宅しました。ですが、同室の人は同伴者がずっといたような気がしましたが。。。夜は少し不安と寂しさがありました。
入院中は、夜中も含め助産師さんがちょこちょこ様子を見に来て気にかけてくれて、オムツ替えや授乳なども教えてくれました。
痛み止めが必要かも定期的に聞いてきて、痛みがそんなに強くない時も一応もらって飲みました。産後は痛みと疲労でずっと寝ときたい感じでしたが、時間の経過とともに少しずつ動けるようになっていました。

ご飯も選べましたが、サンドウィッチやフルーツ、ヨーグルトをだいたい選びました。(メニューは他にもいろいろあった気がしますが、産後に簡単に食べれそうな感じのものがサンドウィッチくらいだった気がします。)

出産翌日

出産の翌日は赤ちゃんの全身チェックがありました。体に問題はなかったのですが、聴力テスト(2種類の検査がありました)で引っかかってしまい、後日また追加の検査を必要があると言われたので、かなり心配しました。入院中あまり泣かなかったのは、もしかして耳が聞こえていないからなのかなと思ったりもしました。

後日(生後4週間後)Audiology Testを別の病院に受けに行きました。検査は問題なくパスしました!
このテストは耳の裏にprobeを張って刺激を流すやり方なので、位置などの問題で感度がまちまちなのかなと思いました。検査も少し長引いたので、やっぱりダメなのかなと不安になっていたので、一安心しました。

赤ちゃんのチェックが終わったら、退院に向けて色々説明がありました。midwifeが退院の翌日と産後5日目に自宅に訪問することや、ビタミンDのDropを赤ちゃんに飲ませることなどを説明されました。説明された内容は紙でももらったので安心でした。退院時に薬ももらえました。パラセタモール(鎮痛薬)と便秘改善のためにラクツロールシロップをもらいました。
そして、RedBook(イギリスの母子手帳)をもらって退院となりました。赤ちゃんの身長を知りたかったので聞いてみたら、イギリスでは身長は測らないみたいなので驚きました。(今でも日本では測るのかな。。?)

日本では妊娠後少しして母子手帳をもらえると思うので、RedBookも妊娠期間中にもらえるのかと思っていましたが、産後の赤ちゃんの記録をするものなので産後にもらうみたいです。
ちなみに、妊娠期間中の病院やmidwifeでの検査結果や資料は自分でファイルにまとめて出産時に持参しました。Maternity Notesというものをもらっている方をネットで見かけたのですが、地域によって異なるのかもしれないです。

そんなこんなで、出産翌日14時頃に退院しました。こんな産まれたばかりのか弱い赤ちゃんをカーシートに乗せるのがとても怖かったですが、無事家に帰りつくことができました!

出産が大変なのは十分わかっていたのですが、硬膜外麻酔下で出産できると思っていたので想像以上に大変でした。そして、ガス麻酔での縫合がとにかくきつかった!!
産後に改めて医師の方が説明に来た際も、「緊急な状況でタフな出産でしたね」ということを話されたので、「ああ、やっぱり普通の出産ではなかったんだなあ。大変だったなあ。わたし頑張った!!」と思いました。

まとめ

以上、イギリス・マンチェスターでの妊娠~NHS出産part③でした。
少し不安もあった異国のイギリス・マンチェスターのNHS病院での出産でしたが、どうにかやり遂げることができました!

緊急な状況だったので、硬膜外麻酔を導入できなかった
会陰切開をして吸引分娩をした&ガス麻酔だけで(追加分の)縫合をした
ミルクは持参していた方が安心
出産の翌日に退院した
退院前の聴力テストで引っかかったけど、後日のAudiology Testを受けて問題なかった

このように一筋縄にはいかない出産で、不安になることも生じましたが、現在は母子ともに健康に過ごしています。
海外での出産、NHSでの出産に不安をお持ちの方もいらっしゃるかと思うので、ぜひひとつの体験談として参考になればうれしいです。
今後は、子育てや出産に向けての準備品などをご紹介していきたいと思います。

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